Twitter学級会で定期的に議題にあがる「SS加工はどこまでしてよいのか」というお話。
Twitterにその話題が上るたびに個人の意見を主張しているのですが、せっかくなのでちゃんと文章として残しておきたいと思います。
言いたいことを追記追記していたら、大変長くなりましたが、どうぞ暇つぶしにでもご活用ください。
改めて、この記事を読んでどう思うかなど、公開してしてくださった場合、お声かけ頂ければ拝見させていただきます。

今一度考えてみる機会になれば幸いです。

この記事は、あくまで「個人の主張」であり、強制するものではないし、これが正しいとかではないです。
そして、他の人の意見も参考にはするけれど、押し付けないでほしいという気持ちもあります。


この記事で何を言いたいのか

「公序良俗に反さず、スクエニの利益を損ねないことを前提に、ファンがコミュニティの活性化に繋がる活動になるよう自分でしっかり考えた制作活動であれば良いのではないでしょうか」ということです。


規約ではどうなっているのか

2020年4月15日改訂版の利用規約では、加工について以下のように記されています。

3. 本著作物の利用条件
  ①すべての利用形態に共通する条件
     (6)過度な加工・改変を行ってはいけません。

ファイナルファンタジーXIV 著作物利用条件(2020年4月15日改訂)
https://support.jp.square-enix.com/rule.php?id=5381&la=0&tag=authc

さて、この項目が追加されたのはいつなのか気になったので、Google Chromeに搭載されている「過去のページチェック」の機能を使って調べてみました。
(すべては見れませんでした。)

2013年6月12日

2. 本著作物の利用条件
  4.その他の同意事項
    2.過度な加工・改変を行わないこと

ファイナルファンタジーXIV 著作物利用許諾条件
http://web.archive.org/web/20130616092021/https://support.jp.square-enix.com/rule.php?id=5381&la=0&tag=authc

約7年前から存在する規約でした。

それを踏まえたうえで「SS加工」の個人的見解をメモしておこうと思います。


SS加工ってそもそもしていいの?どこまでしていいの?

規約では「過度な加工・改変を行ってはいけません」とはっきり明記されております。

敢えて「過度な」とつけるということは、通常の加工・改変は大丈夫、ということと捉え、それを前提にお話を進めます。(通常って何ぞや…という話にもなりますが置いといて…)

「過度」とは

大変あやふやだなぁと感じるのがこの「過度」という表現。
過度とは「程度を越すこと。」と、Google先生は仰っていますが、そうすると「程度」とはなんぞや?という話になります。
こちらもGoogle先生に聞くと「それに適した度合。」と出てきますが、適した度合って何よ!!!!という話に行きつきます。
柔らかく言うと「行き過ぎた加工とか改変はやめてね」ってことなんでしょうけど、「行き過ぎ」ってラインがわからないですよね。
そのラインは運営が決めるべきことであって、第三者が勝手に線引きするものではないと思っています。

明記されていない部分は「自分」で判断しよう

もし運営側がはっきりと「撮影したSSに架空のポージング・表情・装備・背景、グループポーズ機能にないフィルターやステッカー、テキストなどを加工・改変によって付与することは禁止」と明記があるのであれば、それらはNGになるでしょう。
現在のSS加工にはその明記がありません。
明記が無いからなんでもしてよいという話ではないのですが、規約が前述のような記載な以上、基準は「SS加工作品を作成する当事者に任されている」と私は考えます。
「当事者」とする理由は、第三者ではその作品を見る人によって感覚が異なるからです。
「当事者」は「作者」であり、その作品に対する「責任者」でありますから、その人が線を引いて作品を公開すればよいのではないかと思います。

極論を言いますと、「撮影したSSに架空のポージング・表情・装備・背景、グループポーズ機能にないフィルターやステッカー、テキストなどを加工・改変によって付与することは禁止などとはどこにも書いてない」のです。
存在しない装備をあたかも存在している装備のように表現することはNGだったり、本当にしたい髪型が実装されていないから自分で加工して再現することがNG、などの表記は見当たりません。
これらがNGだと主張する意見は、全て憶測でしかないのです。

当然、公序良俗に反する作品は規約以前の問題なのでNGとなりますが、常識としてスクエニの利益を著しく損なうものでなければ大概のものは大丈夫で、大丈夫でないなら運営から直接お咎めが来ると思われます。
勿論、それに胡坐をかいて「なんも言われないから大丈夫」という気持ちで作品を制作するべきではないですが、「これやったらダメかな?これは行き過ぎかな?」などと委縮しながらの制作なんて楽しくないし、望まれてもいないのではないかと思います。
運営の手を煩わせるのは良いことではないですが、規約に明記されていない以上、プレイヤー側が勝手に「過度とはどこまでだなんだ」と話しても答えはでません。

私の考える過度な加工・改変

答えはでないと言っておきながら、ですが、個人的にどの程度が過度になり得るのかの個人的解釈が以下です。

どんなに書き込んでも、どんなにポージングを変えても、存在しない衣装を着せても良い。
あまりに改変しすぎて、FF14だと判別のつかないほどのもの、あるいは他著作権が関わってくるようなものになってしまってはいけないのではないか。

「加工・改変の一律禁止」では、このSNSや画像加工アプリが発達している時世にそぐわない。
ただ、全面OKにしてしまうと、何か起きたときに取り締まることができない。
だから「過度な」とつけているのではないか、と解釈しています。


グルポ機能がなくなったりしないかな?

SS加工はグルポより古い文化

SS加工の文化は、グルポ機能が進化した現在に始まったわけではなく、私の知る限りだと新生サービス開始直後にはすでに存在していました。

当時は、「グループポーズ」といった機能もなく、ただ単純にHUDを非表示にし、チルトカメラの高さを合わせ、エモートは止められないので撮影ボタンを連打する方法しかありませんでした。
その時からSS加工作品は存在していたため、グルポ機能を廃止したところで、大元の撮影機能を使えなくしない限りは、SS加工は無くならないかと思いますので、そのような対応にはならないのではないでしょうか。
ごく一部のSS加工をしている人のためだけに、大元の撮影機能廃止というのは、スクリーンショット機能を充実させている運営側としてはまず考えられない制限だと思います。

「規約違反(定かではない)をすることによって、撮影機能が縮小されるのではないか」という心配をすることもわからなくはないですが、私はそういった主張によって7年以上続いてきたFF14の「SS加工」という文化が縮小されているのではないかと心配しております。

グルポが無かったからこそ発展したSS加工のために、グルポを廃止するはずがない。

何の変哲もない、ただの画面保存機能しかなかった時代に、画像編集ソフトでキャラを綺麗に切り抜き、背景をぼかし、空気感や光源を付けたし、色調の調整をし、どうにか動きをつけようとエモートを調整し、無理なら加工し、作品として完成させて公開していたものが運営の目に入ったからこそ、現在でも進化を続けているグループポーズの機能が存在するといっても過言ではないのではないかと、私は思っています。
全てがSS加工のおかげで、とは言いませんが、ファンの要望にしっかり耳を貸してくれるFF14ですから、一端は担っているのではないかと思います。

前述したとおり、2013年から「過度な加工・改変の禁止」という規約がありながらも、公式に受け入れられ、SS加工文化が発展し、作品としてネットに公開し、14時間生放送などの座談会で実際に手渡しているにもかかわらず、7年の間に誰かが加工のし過ぎで運営にお咎めを受けたという話も聞きません。(公序良俗に反するものは別)

もし撮影機能が無くなる可能性がでるのであれば、それはSSを使ってお金儲けをする(スクエニの利益を損なう)、もしくはSSを使ってFF14やスクエニを貶めるような人が現れた時ではないでしょうか。
(まあそういう卑しい人は撮影機能を公式で排除したところで、外部ツールなどで撮影をするのでしょうけれど)


ファンアートコンテスト:SS加工部門というものが存在する

初回コンテストから私も参加させていただいておりますが、ファンフェス開催時に行われる、プレイヤーが参加するファンアートコンテストに、「スクリーンショット(加工作品)」という部門があります。

もう公式で「SS加工」を募っているのだから、正直いまさら「SS加工はだめです」と言われても「????」としかならないというのが本音です。(懸念されていた方がいたため)

「過度の改変なのではないか」と話題になっているものと同程度の加工がなされた作品も沢山一次選考通過しています(=運営が確認して、良い作品だと判断している)ので、参考にするとよいと思います。

「ファンフェスティバル 2019 in 東京」ファンアートコンテスト 入賞作品発表!
スクリーンショット(加工作品)部門
https://jp.finalfantasyxiv.com/lodestone/topics/detail/20a33d5ccc582ad019c0a0615b0325b8f62afa69#ss2

「服装を変えてるものとかは無いじゃないか!」などと言われる方も、もしかしたら出てくるかもしれませんが「服装を変えたものを過度の改変と思っているのは第三者であるあなた」なので、作者が愛をこめて「このキャラクターには自分特製オリジナル衣装を着せてあげたい!」と思って作った作品であればよいのではないかと私は思います。(同じ考えでもゲームデータを改変するMODは完全NGですよ)
ただ、その衣装に別の著作権が絡んでくるものは注意が必要です。(やるなら完全オリジナルで)

すこし話が逸れましたが、

あわせて、運営がSS加工についてどのように思っているのか、インタビューや座談会のレポートで目についたものを抜粋します。

日本ではなかなかコミュニティサイトが定着しなかったのですが、今は新しい世代のプレーヤーが増えたおかげで、例えばスクリーンショット加工のテクニックを勉強して、自分たちで撮影したスクリーンショットをアートとして提示していこうということだったり、後は読み物とリアルが連動してとても面白い試みだったりとか、そういう人たちを今後コミュニティ枠として、欧米のように公式に付き合っていくことが日本でもそろそろ始められるのではないかというのが、今回14時間生放送での試みです。それがこの先軌道に乗れば、続けていこうと思っています。

【インタビュー】「FFXIV」吉田直樹プロデューサーgamescomインタビュー – GAME Watch
https://game.watch.impress.co.jp/docs/interview/715888.html

座談会の中で吉Pからいただけた、本当に嬉しいお言葉。
風景SS撮影や、SS加工についての話題の中でのこと。

「開発スタッフは、『百景』などもそうですけど、
プレイヤーの皆さんの加工SSやファンアートを
普通に壁紙にしていますよ。
特に、自分が担当したところに関わるものを
喜んで見ているようです。祖堅はニーソSSですけど。
SS加工については、『ホントは俺たちがここまで
やりたいのになぁ!』なんて言ってたりします。」

Meteor Chiffon Blog Entry `【ららふぇる突撃レポート】14時間生放送&吉田Pとの座談会にお呼ばれしました!` | FINAL FANTASY XIV, The Lodestone
https://jp.finalfantasyxiv.com/lodestone/character/343015/blog/2474968?_ga=2.67458385.1776089372.1597842996-1657183973.1542441215

「折角プロが作った完成品に素人が手を加えるなんて、制作者に失礼だ」と言った主張を拝見したことがありました。

本当にそうでしょうか?

運営の方たちは、生み出した作品をプレイヤーが愛し、それを使ってさらに愛を表現することを止めるでしょうか?

私はそうは思わないので、気が向いたらまた、愛を表現していこうと思います。


おまけ

歴代えこーさんのTwitterでのお気持ち表明埋め込んどきます。


おまけ2:なぜ私はSSを加工するのか

SSを加工するくらいなら、イラスト描けばいいじゃん。

イラストというのは、その人の頭の中にいるキャラクターの具現化です。
そして生憎、私には理想のうちのこを理想の形に具現化してあげる画力を持ち合わせていません。

その点、SSとは、うちのこの写真なわけです。
うちのこそのものなわけです。

しかし、MMORPGというサーバーや通信速度と戦うようなシステムでは、どうしても綺麗にしきれないところは出てきます。

そういったところを、さらに自分の理想と近づけるために、うちのこという原石を綺麗に磨き上げてあげるように、うちのこという食材を画像編集ソフトという調理器具を使って美味しくしあげている、という表現が近いように思います。

もちろん、原石だってそのままだって綺麗だし、食材だって生でも美味しいです。
ただ、自分の好きな形に表現にしたい、そう思ってSSを加工しています。

SS加工なんて、人の褌で相撲取ってるようなもんじゃん。

それはまた意味が違ってくるような気がします。

SS加工にも技術が必要で、それが評価されていることも多いと思います。

元が美しいということも当然ですが、それを更にどのように整えていくか、これは紛れもなく本人の実力だと思います。

自己顕示欲発散したいだけでしょ?

作品を作り、発表をしているすべての人間において自己顕示欲を満たしたくない人間なんておりますでしょうか?

作品を作ったからには誰かに見てほしい、当然のことかと思います。

「可愛くSSが撮れた!みんなに見てもらおう!」と、何が違うのでしょうか。

私は、「可愛くSSが撮れた!加工して綺麗にできた!みんなに見てもらおう!」と、1ステップ多いだけで、無加工のSSを公開している人となんら変わらない心持ちだと思います。

補足:プレイヤーイベント企画する人って自分スゲーしたいだけでしょ?

え??プレイヤーイベント企画する人ってすごくないですか?

スケジュール決めて、沢山の人に声かけて、情報集めて、まとめて、公開して。
報酬があるわけじゃないのにこんなことできるなんて、愛ですよ。

ゲーム内イベントも、コミュニティ運営してる人も、両方なんとなくやったことある私だからいいますけど、「くそめんどくさい」です。

それを率先してやってくれるから、非公式のイベントが盛り上がって、プレイヤーも楽しめているのだと、本当に感謝しております。


おまけ3:かわいいうちのこをみろ

私の場合、肌質と髪の毛を整えて、ハイライトを足すだけの加工が多いですが。(技術が足りない)

カテゴリー: FF14